4分10秒 / ボーカル使用ライブラリ : 梵そよぎ(VoiSona)
「え……ヤだあ、ワタシ昔こんなの描いてたのォ? キャー、黒歴史ィ! 消去、消去~~~!」という状態を創作キャラクター側から見た歌。
「夢の彼方のあなたへ」、「陰ろう蜻蛉」から引き続き、テーマは「二次元とワタシ(ボク)」でした。救いがないようにも見えますが、個人的には「思い出されることすらなく自然消滅」が一番ツライ気がするので、バッドエンドではない。と思いたい。
X(Twitter)で情報を見かけてから、思い出したようにチラチラと行方を眺めていた音声プロジェクト「梵そよぎ」がVoiSona化したというので記念にサブスク購入、既存の歌ネタをベタ打ちした後、せっかくなので新曲も作ってみようかな! という流れで出来た一曲です。
暗い。暗いな。
なにも見えない。
ここはどこ?
声がでない。うごけない。
凍りついたようだ。
ぼくのとなりにいたはずの君はどこへ……?
君がいなくちゃ、世界は暗く
色も形も失せてくよ。
ユラユラゆれている、天上のタペストリー。
古びてやぶれても、最上のアンティーク。
黒く染まった世界に、光が差し込んだ。
朱く染まったタペストリー
色をふりまいて解け、おちてく。
フワリ、ただよう香りにふと気がついた。
君の香りだ、懐かしさが込み上げる。
でも違うんだ、どこかが違っているんだ。
ねえ、教えてよ。
懐かしい香りまとわせた君は、だれなの……?
ユラユラゆれている、天上のタペストリー。
黒く染まった世界を、朱く照らしつくすんだ。
君がどこにいても、その目に入るように。
朱く染まった世界で、はじまるぼくらの物語を……。
君の香りまとう、だれかがささやいた。
世界を塗りつぶす、さいごの夜が来る……。
タペストリー……
とけていく……
おちていく……